米IBMが米国時間3月25日に,中小企業向けの新たなCRMサービス「IBM Application Hosting for Onyx」とインフラ管理サービス「IBM Services Anywhere Select」を発表した。「中小企業が中核事業に専念できるよう支援する」(IBM社)としている。

 IBM Services Anywhere Selectでは,IBM社が顧客の敷地内に設置されているサーバーを遠隔管理する。管理対象には,ストレージ,アプリケーション・サポート,セキュリティも含まれる。問題を発見した場合は,IBM社が遠隔操作で修復を試み,現場の技術者に連絡して対処する。同サービスは北米,南米,EMEA(欧州/中東/アフリカ)で提供する。

 IBM Application Hosting for Onyxは,米Onyx SoftwareのCRMソフトウエアをベースにする。WWWブラウザを介して利用可能。管理はIBM社が行い,「中小企業が新規顧客獲得や優良顧客の確保に集中できるようにする。インストールは30日以内で完了する」(IBM社)。米国でのみ提供する。

 米メディア(CNET News.com)の報道によれば,IBM Services Anywhere Selectの初期導入費用は5000ドルで月額利用料がサーバー1台当たり200ドル,IBM Application Hosting for Onyxの初期導入費用は10万ドルで月額利用料が1ユーザー当たり150ドルという。

 「我が社は,中小企業に特化したe-businessソリューションの開発に今後も取り組む。中小企業はより効率的な運営を可能にするソリューションを求めており,我が社のサービスは,設計も価格も中小企業のニーズに対応している」(IBM社Small and Medium Business部門マーケティング担当バイス・プレジデントのHoon-Meng Ong氏)

 ちなみにIBM社は,「DB2」「Lotus」「Tivoli」ソフトウエアの中小企業向け「Express」ブランド製品を2月18日に発表している。

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