Terra Lycos社が米国時間3月25日に,最も頻繁に使われた検索キーワードのランキング「Lycos 50」を発表した。2003年3月16日~22日に調査を実施した結果である。米同時多発テロのときと同様,米国のイラク攻撃が検索キーワードに色濃く反映する結果となった。

■2003年3月16日~22日の検索キーワード,トップ10

1)   NCAA Basketball
2)   War on Iraq
3)   The IRS
4)   Saddam Hussein
5)   Dragonball
6)   Tattoos
7)   KaZaA
8)   Dixie Chicks
9)   50 Cent
10)   American Idol
出典: Terra Lycos社

 「3月は,NCAA男子バスケットボール選手権大会が開催されるため,『NCAA Basketball 』が上位を占めるのは毎年恒例のことである。しかし週半ばから,ユーザーの関心は一転してイラクとの戦争に向けられた」(Terra Lycos社Aaron Schatz氏)

 イラク戦争関連では,「Saddam Hussein」が4位に初ランクインしたほか,ブッシュ大統領の行った演説原稿を検索するユーザーによって,「George W. Bush」(25位)がランクインした。

 23日以降,イラク戦争関連のキーワードが一気に増加した。3月23日と24日は,イラク国営テレビ局「Al-Jazeera」が他のキーワードの3倍の頻度で検索された。同テレビ局が米兵捕虜の姿を放映し,北米のテレビ局が放映を見送ったためである。

 映画「Bowling for Columbine」の監督であるMichael Moore氏が,24日のアカデミー賞授賞式の受賞スピーチで反イラク攻撃の立場を表明したことから,25日は「Michael Moore」の検索件数が一気に増加した。

 「“戦争反対”と“戦争賛成”に関する検索も急増した。インターネットを使った積極的な行動となると,“戦争反対”のユーザーの方が,活発に戦争反対のスローガンや抗議活動に関する検索を行っている。米国国旗に関する検索も増えており,愛国心の高まりもうかがえる」と,Schatz氏は説明した。

 またイラク攻撃開始以来,Terra Lycos社のニュース・サイトのトラフィックが51%増加,チャット・ルームや掲示板のトラフィックが15%増加したという。「インターネットは情報収集はもちろん,人々をつなぐコミュニケーション・ツールとして驚くべき力を発揮している」(Terra Lycos社 U.S Operations事業担当執行副社長のMark Stoever氏)

 なお,50位までの全ランキングを同社WWWサイトに掲載している。

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