米Palmが米国時間3月20日に,2003会計年度第3四半期(2002年12~2月期)の決算を発表した。同四半期の売上高は2億900万ドルで,前年同期の2億9270万ドルに比べ28.6%の減収となった。

 GAAPベースの純損失は1億7230万ドル,同1株当たり純損失は5.93ドルで,前年同期の290万ドルの純利益から赤字に転落した。

 リストラ費用や無形資産の償却などを除く純損失は2650万ドルで,同1株当たり純損失は0.91ドル。前年同期はそれぞれ1400万ドルと0.49ドルの損失だった。ちなみに,前期は570万ドル,1株当たり0.19ドルの純益を計上している。

 Palm社は,ハードウエア事業を担当するPalm Solutions Groupと,Palm OSの開発/ライセンス事業を手がけるPalmSource社を傘下に持つ。PalmSource社は,今期初めて黒字となった。「ハンドヘルド業界の弱体化した経済基盤のせいで依然として回復度は遅いが,着実に回復している。PalmSourceが初めて黒字を計上したことを喜ばしく思っている。Palmはハンドヘルド業界の次の成長期の波に乗り,黒字転換を果たす方針だ」(Palm社社長兼CEO,Eric Benhamou氏)

 なお,米メディアが報じるところによると,Palm社は今年6月ごろをめどにPalmSource社をスピンオフする計画だったが,同社はこれを延期し,その目標時期を“今夏まで”に変更したという。

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