米Sprintが,米Microsoftの「Windows Powered Pocket PC」を搭載した携帯端末2種を新たにリリースする。Sprint社とMicrosoft社がルイジアナ州ニューオーリンズで開催中の無線関連展示会「CTIA Wireless 2003」で,米国時間3月17日に明らかにした。

 現在Sprint社が提供しているWindows Powered Pocket PC搭載機には,東芝製の「Toshiba 2032」がある。

 今回発表した携帯端末は,韓国のSamsungによる「Samsung SPH-i700」と日立製作所による「Hitachi G1000」。ともにイメージング機能を備え,CDMA対応のWindows Powered Pocket PCを搭載する。2003年第2四半期より,PCS社の米国内の高速音声およびデータ・ネットワーク「Sprint Nationwide PCS Network」で利用可能になる。

 両機種とも,PCS携帯電話機とPocket PCの機能を併せ持ち,デジタル・カメラを内蔵する。1台で,無線アクセスによる音声とデータ通信,個人や会社の電子メール送受信,添付ファイルの閲覧,ビジネス・アプリケーションの利用,フルカラーのWWW閲覧,写真の撮影と共有が可能。

 Samsung SPH-i700は,企業ユーザーに向ける。ハンズ・フリーで会議通話を行いながら,Pocket PCアプリケーションのファイルや情報にアクセスできる。内蔵カメラはVGA(640×480)画質に対応する。撮影画像に音声やテキスト・メモを添付して電子メール送信することが可能。

 Hitachi G1000は,「QWERTY」キーボードを装備する。テキスト入力や通話のほか,平均50~70Kbps(最大144Kbps)の速度でWWW閲覧が可能。内蔵カメラはVGA画質対応の回転型。

 Samsung SPH-i700とHitachi G1000はともに,Microsoft社の「Pocket Excel」「同Outlook」「同Word」「同Internet Explorer」や,「Windows Media Player」「MSN Messenger」「ActiveSync」などのアプリケーションをサポートする。

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