米SunGardの一部門であるSunGard eProcess Intelligenceが英国時間3月12日に,金融業界のWebサービス導入状況について調査した結果を発表した。それによると,今後は顧客向けのWebサービスが大幅に成長する見込みだという。

 調査は,世界の上位500社の金融機関を対象にアンケートを実施したもの。「大手金融機関はコスト削減やサービス向上,競争力の強化を実現するためのインタラクティブな手段を求めている。こうした傾向を反映し,顧客向けのWebサービス配信が広まる」と,SunGard社は予測する。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・Webサービスの導入は,社内向けと顧客向けともに着実に進んでいる。世界のトップ500銀行のうち,現在Webサービスを導入済み,あるいは導入段階にある金融機関は40%である。

・Webサービスの普及は,今後2年間,同様のペースを維持し,世界のトップ500銀行のうち60%がWebサービスを利用するようになる。

・現在,Webサービスを社内向けに利用する金融機関は43%で,顧客向けに利用する金融機関は36%。しかし,2004年末にはそれぞれ61%,58%と増加し,その差が縮小する。

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