米BEA Systemsは中国の香港で現地時間3月13日,「2003会計年度(2002年2月~2003年1月)におけるアジア太平洋地域の事業は好調で,特に香港では前年度比46%もの成長をみせた」とする発表を行った。

 同社が2月20日に発表した決算報告によると,2003会計年度第4四半期(2002年11月~2003年1月期)の売上高は2億4930万ドルで,前年同期の2億3130万ドルから増加。GAAP(会計原則)ベースの純利益は3500万ドル(1株当たり利益は8セント)で,前年同期の1060万ドル(同3セント)から増益となった。「アジア太平洋地域の成長によって好業績が実現した」(BEA社)

 また,BEA社は第4四半期に,香港国際ターミナル,香港の日本語新聞社HK Post,香港のHong Kong Electric,香港のInternational Bank of Asiaなどの企業と新たに2650件の取引契約を結んだ。

 ちなみに米IDCは,今年の世界ASSP(アプリケーション・サーバー・ソフトウエア・プラットフォーム)市場の売上高が,約44億ドルに倍増すると予測している。BEA社香港事業担当ディレクタのJerome Leroy氏によると,「アジア太平洋地域では,企業ユーザーによるWebサービス導入が米国とほぼ同じペースで進んでおり,香港でも導入が本格化している」という。「多くの香港企業は,ITインフラにWebサービスを組み込むことを検討しており,今年はその傾向が一層加速しそうだ」(同氏)

 BEA社は今後も,金融,小売り,製造,公共部門,輸送,電気通信などの分野で,顧客層拡大を目指すという。また,世界的なIT支出の縮小にも関わらず,香港市場の成長を楽観視している。

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