ドイツのSuSE Linuxが米国時間3月11日に,消費者向けLinuxディストリビューションの最新版「SuSE Linux 8.2」を発表した。gccのバージョンは3.3,カーネルは2.4.20。デスクトップ環境は「KDE 3.1」と「GNOME 2.2」を採用する。

 KDE 3.1は,ブラウザでのページのタブ表示が可能。付属のスケジュール・アプリケーション「KOrganizer」は米Microsoftの「Exchange 2000」に対応する。ネットワーク・ホストの遠隔操作を可能にする「Desktop Sharing」機能,設定変更の権利を制限するセキュリティ機能「Kiosk」,ダウンロード管理機能を備える。

 GNOME 2.2には,ホーム・バンキング標準規格HBCIに準拠した会計アプリケーション「GNU Cash」が含まれる。

 SuSE Linux 8.2は,米Sun Microsystemsのオフィス・スイート「StarOffice」のオープン・ソース版「OpenOffice.org 1.0.2」をバンドルする。OpenOffice.org 1.0.2は,ワープロ,スプレッドシート,プレゼンテーション・ツールをはじめ,各種ファイル形式フィルタが含まれる。ISDNカード対応のファクス/電話受信機能により,ファクスや電話のメッセージを電子メールで受け取ることが可能。電話メッセージは音声ファイルとして自動受信する。

 そのほか,ビデオ編集アプリケーション「MainActor」,スキャン・ツール「Kooka」,OCRツール「Kadmos」などが付属する。

 SuSE Linux 8.2は4月14日より発売を開始する。「Personal」版と「Professional」版を用意する。Personal版はCD3枚,マニュアル(ユーザー・ガイド),60日間のインストレーション・サポート込みで39ドル95セント。Professional版はCD5枚,DVD2枚,マニュアル(ユーザー・ガイドとアドミニストレーション・ガイド),90日間のインストレーション・サポート込みで79ドル95セント。

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