米Strategy Analyticsは英国時間3月11日,DVD機器市場に関する調査結果を発表した。DVDレコーダの人気は急速に高まっており,2003年の世界DVDレコーダ市場は出荷台数ベースで270万台規模,売上高ベースで10億ドル規模に達する見通しだ。Strategy Analytics社は,2005年までにDVDレコーダの売上高がDVDプレーヤのそれを抜くとみる。

 市場にさまざまなフォーマットが登場し,中国と極東地域のサプライヤ間で競争が激化していることから,製品の低価格化が進んでいる。DVDレコーダの平均価格が2003年には600ドルへ,2004年には450ドルまで下がると,Strategy Analytics社は予想する。

 日本市場では既に,DVDプレーヤのユーザーがDVDレコーダへと乗り換えつつある。また,同様の動きが米国や欧州市場でも始まろうとしている。

 「DVD-RAMやDVD+RWなど,さまざまなフォーマットの競合が低価格化に拍車をかけている。しかし,DVDレコーダはすべてのDVDを再生できるので,消費者はためらわずに移行しようとする」(Strategy Analytics社Broadband Device Strategies部門担当ディレクタのPeter King氏)

 同社は,2008年に世界におけるDVDレコーダの販売台数が4210万台に達するとみる。また2008年までに,家庭のDVDレコーダ普及率が日本では62%,米国では40%,欧州では33%に達すると予測する。

■世界におけるDVDレコーダ販売台数の予測(単位:100万台)

               2000  2001  2002  2003  2004  2005  2006  2007  2008
販売台数        0.1   0.4   1.3   2.7  10.3  19.7  28.8  34.4  42.1
成長率         357%  202%  108%  276%   92%   46%   19%   22%

注:米国,欧州,日本市場を含む。

出典:Strategy Analytics社

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