米Intelは,今年に入ってすでに,Wi-Fi(IEEE802.11)技術の開発を手がける企業4社に出資したことを,米国時間3月10日に明らかにした。2003年にIntel社から出資を受けた企業は,米rovingIP.net,米Vivato,英Broadreach Networks,米Pronto Networks。

 Intel社は2002年10月に,同社の投資事業Intel Capitalが管理するIntel Communications Fundを通じてWi-Fi関連企業に1億5000万ドルを出資する計画を明らかにした。

 今回発表した4社を含めると,同基金が投資するWi-Fi関連企業は7社となる。同基金はこれまでに,無線インターネット接続事業を手がける目的で米AT&T,Intel社,米IBMが共同設立した米Cometa Networksネットワーク接続サービス・プロバイダの米STSNとIPテレフォニ・ソフトウエア開発の米TeleSymへの出資を明らかにしている。

 今年出資を受けた4社の概要は以下の通り。

・Broadreach Networks社:使った分だけ支払う公共有線/無線広帯域インターネット接続サービスを英国で展開する。

・Pronto Networks社:キャリア向け運用サポートシステムを提供し,Wi-Fiサービス・プロバイダの公共無線LAN(ホットスポット)展開を推進する。

・rovingIP.net社:広帯域無線サービス・プロバイダや,公共および施設無線ネットワーク事業者向けに,Wi-Fiローミング・ソリューションを提供する。

・Vivato社:企業やサービス・プロバイダ向けWi-Fiネットワークで利用するWi-Fiスイッチの製造を手がける。

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