米3Comが,米PCTELを特許侵害でイリノイ州シカゴの裁判所に提訴したことを米国時間3月6日に明らかにした。3Com社は,チップセットやソフトウエアを含むPCTEL社の「Host Signal Processing(HSP)」モデム製品を特に問題としている。

 3Com社知的財ライセンシング担当ディレクタのDon Drinkwater氏は,「PCTEL社製品の大部分が,当社のモデム・ホスト信号処理およびデジタル・ライン保護に関する特許を侵害している」と述べている。「多くの企業が当社の特許や技術のライセンス供与により恩恵を受けている。PCTEL社がライセンスを結ばず,当社の知的財産を利用する道を選んだことは残念だ」(同氏)

 3Com社が侵害されたとしている特許は以下の7件。

・米国特許番号5,646,983:タイトルは「Host Computer Digital Signal Processing System for Communicating over Voice Grade Telephone Channels」。1993年3月25日に申請し,1997年7月8日に成立した。23件のクレームから成る。

・米国特許番号5,724,413:タイトルは「Host Computer Digital Signal Processing System for Communicating over Voice Grade Telephone Channels」。1995年6月6日に申請し,1998年3月3日に成立した。14件のクレームから成る。

・米国特許番号5,872,836:タイトルは「Host Computer Digital Signal Processing System for Communicating over Voice Grade Telephone Channels」。1997年10月10日に申請し,1999年2月16日に成立した。16件のクレームから成る。

・米国特許番号6,097,794:タイトルは「Host Computer Digital Signal Processing System for Communicating over Voice Grade Telephone Channels」。1999年2月8日に申請し,2000年8月1日に成立した。4件のクレームから成る。

・米国特許番号5,532,898:タイトルは「Line Current Protection Circuit for Use With a PCMCIA Architecture Modem Card」。1994年4月1日に申請し,1996年7月2日に成立した。23件のクレームから成る。

・米国特許番号5,696,660:タイトルは「Line Current Protection Circuit for Use With a PCMCIA Architecture Modem Card」。1996年6月3日に申請し,1997年12月9日に成立した。16件のクレームから成る。

・米国特許番号5,777,836:タイトルは「Line Current Protection Circuit for Use With a PCMCIA Architecture Modem Card」。1997年3月19日に申請し,1998年7月7日に成立した。22件のクレームから成る。

◎関連記事
米PCTEL,xDSLモデムのDMT技術に関する重要な特許を米国で取得
米3Comが独インフィネオンにDSL回線向けEthernet関連特許をライセンス供与

[発表資料へ]