米Sun Microsystemsが自社のUNIXベースのOSにおける権利を,顧客とパートナ企業に向けて明示した。米SCO GroupがUNIXライセンス契約に関して米IBMを提訴したことを受け,Sun社が米国時間3月7日に声明を発表した。

 SCO社は,IBM社がLinux事業を推進するために,UNIXソフトウエアのライセンスを不正利用したとして訴訟を起こした。UNIXソフトウエアのコードを第三者に開示することを禁じているライセンス契約にIBM社が違反したというもの。Sun社やIBM社はもともと米AT&TからUNIXのライセンスを取得しているが,SCO社が1995年にUNIXとUnixWareの権利をAT&T社から買い取っている。

 Sun社は,「現在SCO社との間でライセンスに関する問題は全くない」として,同社のUNIX系OS「Solaris」に関するUNIXの知的財産権を間違いなく所有していることを言明した。

 Sun社は主に以下の点を主張している。

・一連のUNIXライセンス契約のもと,Sun社はUNIXの知的財産をベースにした自社版UNIXを開発し,提供する権利を取得している。

・「SPARC」搭載システムとx86プラットフォーム対応のSolarisのほか,「Trusted Solaris」を含むすべてのSolaris製品と,Sun社のLinuxディストリビューションは,UNIXライセンス契約に準じたものである。

・Sun社のLinuxディストリビューションとSolarisは,企業が採用する上でなんら問題は発生しない。

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