米Wizzard Softwareは,新しい音声認識製品「Audio Analyzzer」を米国時間3月6日に発表した。米IBMからライセンスを受けた技術を用いる。Audio Analyzzerには,サーバー・ベースのソフトウエアが含まれる。IBM社の音声認識技術「ViaVoice」を利用し,記録した音声をテキストに自動変換する。

 Audio Analyzzerは主に以下の利用を想定する。

・コール・センターのピーク時に,留守番電話機能として顧客のメッセージを記録し,後に対処する

・電話を介した通話を記録し,会話内容を電子メールやファクスで送信する

・医療関係者や法律専門家が,患者や依頼者の発言を記録し,資料としてテキスト保存する

・あらゆる規模の企業は,顧客の音声メッセージ,アンケートの回答,販売時の会話を素速く検索し,トレンドを把握することが可能

・緊急通報の音声記録をテキストで保存する

 なおWizzard社は,IBM社との契約のもと,ViaVoiceを使ったサービスや製品を販売するだけでなく,同様の技術使用ライセンスを他の開発者に提供することができる。Wizzard社は,開発者向けバージョンのAudio Analyzzer(開発コード名は「Equalizer」)のリリースを計画している。

 ちなみに米Frost & Sullivanの調査によると,北米の音声認識技術市場は2001年に1億2160万ドル規模だったが,2006年には21億8000万ドル規模に達する見込みだという。

◎関連記事
W3CがWWW向け音声タグ仕様「VoiceXML 2.0」をW3C勧告候補として公開
W3Cが音声認識向け文法記述言語「Speech Recognition Grammar Specification」をW3C勧告候補として発表
SALT Forumが音声タグ仕様「SALT」をW3Cに提出
米マイクロソフトと米インテルがSALTベースの音声対応WWWソリューションを共同開発
米IBMが音声認識ソフトウエアを米ScanSoftのテキスト読み上げソフト「RealSpeak」で拡張
仏Alcatelの子会社,顧客対応に音声自動応答を利用する「Genesys Voice Portal」を発表
米インターボイスブライトが「VoiceXML 2.0」準拠のメディア・ゲートウエイをリリース
米マイクロソフトが.NET向け音声ソフト開発キット「.NET Speech SDK 1.0」のベータ版をリリース

[発表資料へ]