米BEA Systemsが米国時間3月3日に,アプリケーション開発/統合プラットフォームの新版「BEA WebLogic Platform 8.1」を発表した。「新版では,ソフトウエア・インフラの再利用性/業務に対する柔軟性/技能に関する相乗効果を高めることができ,最終的に将来の経費削減につながる」(BEA社)とする。

 BEA WebLogic Platform 8.1は,ベータ版を同日よりBEA社のWWWサイトでダウンロード可能とする。同プラットフォームに含まれる主なコンポーネントの内容は以下の通り。

・BEA WebLogic Integration 8.1:
 業務統合用の統一フレームワークであり,作成/管理作業を簡素化するとともに,アプリケーション/業務プロセス/パートナ取引コミュニティの組み立て/統合を迅速に行える新アーキテクチャを提供する。「WebLogic Integration 8.1を導入すると,従来のEAI(企業内システム統合)ベンダーの独自手法を使う場合に比べ,半分の期間およびコストで統合が実現できる。しかもオープンな技術を使っており,IT部門はこれまでより容易に業務の要求に対応できるようになる」(BEA社製品部門担当社長のOlivier Helleboid氏)

・BEA WebLogic Workshop 8.1:
 アプリケーション開発環境の新版。総合的なサービス指向開発環境を提供する。カスタム化したJava/WWWアプリケーションの作成に加え,パッケージ・ソフトウエア・アプリケーションやMicrosoft .NETアプリケーションの業務プロセスに対する拡張/接続が可能となる。「アプリケーションの開発や統合速度,柔軟性を,ほかの技術に比べ10倍改善できる」(同社)

・BEA WebLogic Portal 8.1:
 ポータルの作成/管理作業を簡素化するツール。「Javaポートレット標準のJSR 168と,Javaコンテンツ・リポジトリ標準のJSR 170に初めて対応するポータル製品の1つ」(同社)

 これらBEA WebLogic Platform 8.1コンポーネントはすべて,同社の新しいアプリケーション・サーバー「BEA WebLogic Server 8.1」上で動作する。同社によると,「他ベンダーのアプリケーション・サーバーだと数時間から数日かかるクラスタ構築作業が,同サーバーではわずか数分で済む」という。「BEA WebLogic Server 8.1は,旧版に比べ性能を30%向上させる。その結果,これまでより少ないハードウエアで,より多くのユーザーとトランザクションを処理できるようになる」(同社)

 BEA WebLogic Platform 8.1の一般提供は2003年夏を予定する。また,BEA WebLogic Server 8.1と「BEA WebLogic JRockit 8.1」の一般提供は2003年春頃と見込む。

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