米Microsoftが米国時間3月4日に,電子ノート・ソフトウエア「OneNote」のベータ版を今春リリースすると発表した。製品版は2003年半ばに出荷する予定。価格とパッケージ構成については,数カ月以内に発表する。
Microsoft社によると,2002年11月に「COMDEX Fall」でOneNoteのデモを行って以来,約3万人がベータ版の予約に申込み済みだという。
OneNoteは「Office」系列の新しいアプリケーションで,ノートを取ったり,書き留めた内容を整理・共有することができる。手書き入力とタイプ入力に対応し,デスクトップ・パソコン,ノート・パソコン,Tablet PCで利用可能。
「“ノートを取る”という行為は,いまだにオフィス・ソフトウエアなどの技術では効率的に代用できずにいる。当社はOneNoteの開発を進める上でこの点を認識し,調査に取りかかった」(Microsoft社)。Microsoft社の調査によると,手書きでノートを取る人の63%が,会議中に書き留めたメモをワープロで議事録に作り直すという。また,回答者の81%は,最終的にまとめる必要がある情報を日常的に記録する場合,紙とペンを用いる。
OneNoteでは「紙に書くという自在性と電子メディアの効率性を組み合わせる」(Microsoft社)。手書き入力,タイプ入力,音声入力ができるほか,WWWページの情報をドラッグ・アンド・ドロップで貼り付けたり,保存した手書きメモを文章やパラグラフ単位で移動し整理できる。優先順位の変更や仲間との情報共有も行える。
OneNoteのベータ版予約登録は,WWWサイトで受け付けている。
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