米Sun Microsystemsは,通信業界向けの新型サーバー「Netra 1280」を米国時間2月27日に発表した。「業界初のラック格納可能な12ウエイ・システムで,キャリア・クラスの機能を備える」(Sun社)とする。

 「不透明な経済状況のなか,顧客の使える予算は限られている。そこで当社は,最高レベルの拡張性/性能/可用性を備えるソリューションを安価に提供し続ける」(Sun社企業システム製品グループ,マーケティング担当副社長のSteve Campbell氏)

 プロセサは動作周波数900MHzのUltraSPARC IIIを最大12個搭載可能で,メモリー容量は96Gバイトまで増設できる。サーバーの導入を遠隔地から操作/監視するための「Lights Out Management」や,動的に設定変更可能な「Dynamic Reconfiguration」,ホット・スワップ対応のプロセサ/メモリー・ボードなどの機能を持つ。OSは「Solaris Operating Environment(OE)」に対応し,「Sun Open Net Environment(ONE)」ソフトウエア・スタックを備える。

 きょう体の高さは12U(約528mm),奥行きは22インチ(約559mm)。一般的なサイズのラックに格納でき,「追加コストをかけずに高密度で導入できる」(Sun社)。オプションDC電源付きストレージ・アレイ「Sun StorEdge 3310」(Network Equipment Building Standard Level 3対応)と組み合わせることで,サーバーの集約やアップグレードを中央局で行えるという。

 Netra 1280の価格は,動作周波数900MHzのUltraSPARC III Cuプロセサ4個,8Gバイトのメモリー,内蔵ギガビットEthernet 2ポート,DC電源4台,DVD-ROMドライブ,36Gバイトのハード・ディスク装置2台という構成で,8万9995ドルから。価格にはSolaris OEのライセンスを含む。なおSun社は,出荷時期開始については明らかにしていない。

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