米Novellが米国時間2月27日に,2002年11~2003年1月期(2003会計年度第1四半期)の決算を発表した。売上高は2億6000万ドルで,前年同期の2億7800万ドルに比べ6%の減収となった。純損失は1200万ドル(1株当たりの損失が3セント)で,前年同期の純利益800万ドル(1株当たりの利益が2セント)から赤字に転落した。

 1100万ドルの投資減損など一時的な費用を除いた場合,純損失は100万ドルとなる。前年同期の同条件の損益は,700万ドルの黒字(1株当たり利益は2セント)だった。

 「当期は個人情報管理,セキュアWebサービス・ソフトウエア,管理ソフトウエア『ZENworks』が2けた台の成長率となった。しかし,ネットワーキング・ソフトウエアやITコンサルティングの減収に相殺された。第1四半期は季節的な要因から鈍化するのが通例だが,北米のIT事業のさらなる低迷により,予想よりも前年同期比の落ち込みが激しかった」(Novell社会長兼CEO,Jack Messman)

 当期はソフトウェア・ライセンスと保守の売上高が,前年同期比5%減の1億5900万ドルとなった。しかし,個人情報管理とセキュアWebサービス・ソフトウエアは,同37%の伸びとなり,合計で2300万ドルの売上高を創出した。クロスプラットフォーム対応サービス・ソフトウエア「Nterprise」は,同9%減の1億3600万ドルとなった。管理ソフトウエアの「ZENworks」は,最新版リリースで同10%増となり,全体の売上高の10%を占めた。ITコンサルティングや顧客サービスを含む「Ngage」サービスは,同12%減の7200万ドルとなった。また,管理コンサルティング「Celerant」は同2%減の2900万ドルだった。

 地域別でみた売上高は,米国が前年同期比16%減の1億2400万ドル。EMEA(欧州,中東,アフリカ)は同6%増の1億300万ドルだった。日本を含むアジア太平洋は同6%減の1800万ドル,そしてカナダおよび中南米は同10%増の1500万ドルだった。

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