米Sun Microsystemsと高等教育向けeラーニングを手がける米WebCTが米国時間2月26日に,両社の提供する「Academic Enterprise System」の導入状況などについて発表した。それによると,「世界各地で68組織が『WebCT Vista』を導入しており,そのうち67組織がSun社のシステムと『Solaris Operating Environment』を使って運用している」という。

 WebCT VistaはJ2EE準拠のeラーニング・プラットフォームであり,Instructional Management Systems(IMS)およびSharable Content Object Reference Model(SCORM)などの教育システム向け標準技術に対応している。同プラットフォームを利用すると,教育機関は学生/教師/管理者/CIOを集中管理できるようになる。「大学などでは所有している技術リソースを最適化し,ハードウエアに対する投資を最大限活用することで,システムの信頼性と性能を高められる」(Sun社)

 Sun社とWebCT社は,5年前から高等教育市場に向けeラーニング・ソリューションを共同で提供してきた。「WebCT社が組織全体で利用可能なeラーニング・システムを構築可能な技術を手がけ,当社は『Sun Fire』サーバーとSolaris OEによるプラットフォームを提供してきた。これにより,WWWベースのeラーニングに必要な信頼性/拡張性/可用性/安全性を実現している」(Sun社)

 Sun社の協力を受ける効果について,WebCT社CEOのCarol Vallone氏は以下のように説明する。「Sun社のおかげで,顧客の必要とする信頼性/高可用性を確実に提供できる。しかも,システムを導入する組織は既存の知的/技術的リソースを無駄にすることがない」

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