米Accentureが米国時間2月25日に,ソフトウエア開発プラットフォーム「Accenture Web Services Platform」を発表した。「同プラットフォームを利用すると,企業などはWebサービスの管理/構築/大規模な展開が容易に実行できる」(Accenture社)

 Accenture Web Services Platformは,再利用可能なソフトウエア・コンポーネントをまとめたツールボックスと,ソフトウエア開発サイクル全体に適用可能なサービスを提供する。「複数の場所や子会社/パートナにまたがるプロジェクトの管理/展開作業を行う企業向けに設計したプラットフォームである」(同社)

 同プラットフォームを使うと,設計者やプロジェクト管理者は,業務上の問題/プロセスの定義,試験の実施,結果の整理を行える。またプログラマや開発者は,単一の共通環境で作業できる。「この環境はクラス最高のツールを備えており,試験/組み立て済みビルディング・ブロックを利用できる状態にある」(同社)

 Accenture Web Services Platformは,米Microsoftの「Visual Studio .NET」などの.NETソフトウエアをベースとする。さらに,米Avanadeの開発した,.NETとシームレスに運用可能な業務用アプリケーション・アーキテクチャ「ACA.NET」フレームワークも使用している。

 同プラットフォームは3つの主要コンポーネントで構成される。コンポーネントはカスタム化可能で,組み合わせて運用するほか,単体でも利用できる。各コンポーネントの概要は以下の通り。

・Webサービス・ライブラリ:Webサービス用ビルディング・ブロックが入ったGUIベースのディレクトリ。ビルディング・ブロックは,Accenture社を含む複数の企業が提供している。

・開発用ホスト環境:アプリケーション開発/試験作業を高速化するためのソフトウエア・インフラと方法論を提供する。プロジェクトのメンバーは,世界中どこにからでもこの環境を利用できる。

・Webサービス認証ユーティリティ:アプリケーションをXML/SOAP/UDDIなどの業界標準プロトコルに準拠させるためのユーティリティ。

 「これら主要コンポーネントに,アプリケーション開発や統合の高速化/迅速な拡張/利用したサービスと時間だけに対する使用料支払い/人員や設備の削減といったベスト・プラクティスを組み合わせることで,バグの発生率を低下させ,アプリケーションの安定性を高めることができる」(Accenture社)

 なおAccenture社は,同プラットフォームのJava 2 Platform, Enterprise Editon(J2EE)対応版を,12カ月~18カ月後に発表する予定という。

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