米Hewlett-Packard(HP)は,ストレージ・システム「StorageWorks」ファミリの拡充について米国時間2月24日,明らかにした。今回発表した内容には,性能向上や価格変更などが含まれる。

 「StorageWorks NAS b2000」「同b3000」「同e7000」を対象に,同社のサーバー「ProLiant」と同様の技術を組みこむ。これにより,「性能を最大20%高めることができる」(HP社)としている。また価格を引き下げ,従来製品より最大42%安く提供する。

 「StorageWorks NAS 8000」向けには,マルチ・パッシング・ソフトウエア「NAS Data Path Manager」を提供する。NAS Data Path Managerはホスト・バス・アダプタ間のフェールオーバ機能,負荷分散機能,性能監視機能に対応し,SAN環境の接続性を向上する。

 また同社は,新たなストレージ・サービスを発表した。主な新サービスは以下の通り。

・「Critical Services for SAN」:SANのアップタイムと安定性を最大限に引き上げ,生産性を高める。SANの専門家チームが24時間7日間体制で対応する。

・「Data Migration Service」:重要な企業情報を異種混合のコンピューティング環境で安全に転送できるようにする。

・「Enhanced SAN Solution Service」:構築済みのSANシステムを提供する。顧客は,既存の業務に簡単に組みこむことができる。

・「Enhanced Backup and Recovery Solution Service」:バックアップ・プロセス全体を監視する。リスク回避を可能にすることで,ROIの向上を図る。

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