米Microsoftは米Connectixから仮想マシン技術を買収したことを,米国時間2月19日に発表した。買収手続きは2月18日に完了したという。買収金額などの詳細については明らかにしていない。

 Microsoft社はConnectix社の技術を用いて,「顧客が既存のアプリケーションを利用しながら,次世代プラットフォームへ簡単に移行できる環境を提供する。また,企業におけるサーバー・リソースの統合を支援する」(Microsoft社)としている。

 Connectix社が開発した仮想マシン・ソフトウエアには,「Virtual PC for Mac」「Virtual PC for Windows」「Virtual Server」などがある。

 Virtual PC for Macは,米Apple ComputerのOS「Mac OS」上で,Windows対応アプリケーションの利用,Windowsマシンのネットワークへのアクセス,Windowsマシンとのファイル共有を可能にする。同製品はMicrosoft社のMacintosh Business部門に移管される。

 Virtual PC for Windowsは,「Windows XP」や「Windows 2000 Professional」に移行するユーザーが,従来のWindows対応アプリケーションを利用できるようにする。

 Virtual Serverは,各種のWindows NT 4.0向けアプリケーションを「Windows Server」搭載システムで動作可能にする。現在ベータ・テストの段階で,今年中にリリースする計画である。

 「我が社の顧客は,最新のOSに移行した場合でも,既存のWindowsアプリケーションを利用できる優れた仮想マシンを望んでいた。Connectix社の技術を取得することにより,顧客の要望に応え,将来的なニーズにも対応できるよう取り組む」(Microsoft社Windows Server Group部門コーポレート・バイス・プレジデントのBill Veghte氏)

◎関連記事
PCサーバー向けに最適化したJava仮想マシンをBEAが発表
米ブイエムウエアが複数プロセサ対応仮想マシン・ソフト「VMware Virtual SMP」を発表
米HPと米ブイエムウエアが「HP ProLiant」に仮想マシン技術を導入,「サーバー集約でコスト削減を図る」
米Merrill Lynchが実稼働環境で米VMwareの仮想マシンを標準化
米マイクロソフト,「Windows Server 2003」の新機能を明らかに
米マイクロソフト,Windows Server 2003のセキュリティ内容を明らかに
Windows Server 2003の発表時期が米国で4月24日に決定
MS,「Windows Server 2003」全エディションの名称を明らかに

[発表資料へ]