「全世界のプロのIT開発者は,2001年の780万人から,2006年には1330万人に増加する」。米IDCが米国時間2月20日に,世界各国のITプロフェッショナルに関する調査結果を発表した。北米は2001年の時点で世界で最も開発者が多い地域だったが,2005年にはアジア太平洋地域が首位に取ってかわるとIDCは予測する。特に,中国とインドで開発者が急速に増加する。

 この調査でいうプロのIT開発者とは,企業から給与を受け,アプリケーション・ツールを用いて開発を行うコンピュータ・プログラマ,システム・アナリスト,コンピュータ・エンジニア,データベース管理者,コンピュータ科学者,システム調査アナリストなどを指す。

 「世界の開発者数の伸び率は景気後退によって劇的に影響を受けた。2000年から2001年にかけて,不景気のために北米の開発者数が減った」(IDC)

 2001年のアジア太平洋地域における開発者数170万人で,西欧を抜いて2位の座についた。東欧,中東/アフリカ,中南米地域はあわせて180万人の開発者を抱え,世界全体の23.4%を占めた。

 国別で見ると,開発者数が多い上位10カ国は,米国,中国,インド,ロシア,日本,カナダ,ドイツ,フランス,英国,イタリアで,開発者全体の64.2%を占めている。

 北米の開発者が利用しているプログラミング言語で最も人気が高いのは,C/C++(米Microsoftの最新言語C#も含む)で,全体の29%を占めた。Javaの利用率も高まっており,シェア18.1%でVisual Basicを抑えて2位の座を獲得した。また,FortranやRPGなどの古い3GL言語や,JavaScriptやPerlなどのスクリプト言語,PowerBuilderやProgressなどの4GLを主に利用している開発者が多いことも調査で明らかになった。

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