ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)のドイツ事業Sony Music Entertainment(SME)GermanyとスウェーデンのEricssonは,モバイル・ユーザー向けデジタル音楽配信サービス「M-USE」を提供するために協力する。両社がスウェーデンで現地時間2月19日に明らかにしたもの。

 両社が共同開発したM-USEでは,SME Germany社に所属する国内および海外アーティストの楽曲をはじめ,同社が所有する音楽を配信する。同サービスはMMS,WAP,SMSに対応するほか,インターネットを介しても利用できる。2003年春からドイツ,スイス,オーストリアで,モバイル・ネットワーク事業者を通じて提供を開始する。

 ユーザーはM-USEを利用して,音楽クリップのほか,楽曲やアーティストに関する情報を取得できる。同サービスは,ユーザーの好みを学習する機能を備える。ユーザーが選択した曲目を記録し,それをもとにユーザーの好みに合った楽曲を推薦する。また,メーリング・リストやフォーラムを設定したり,ヒット曲のランキングやお薦めの楽曲などの情報交換を行うコミュニティの構築も可能という。

 「ドイツの音楽業界では現在,従来の販売チャネルによる売上高が急落しており,M-USEに寄せる期待は大きい。モバイル分野に詳しいEricsson社と組むことで,音楽コンテンツを提供する新たなメディアと収入源を獲得できる」(SME Germany社社長のBalthasar Schramm氏)

◎関連記事
米SME,モバイル・エンターテインメントの米Run Tonesを買収
米Sprintと米Warner Musicが提携,音楽クリップの無線ストリーミング・サービスを提供
米ワーナーミュージックと米AT&T Wirelessが提携し,携帯加入者に音楽コンテンツを提供
米MP3.comが新事業部門を設立,仏ビベンディに音楽配信技術インフラを供給
米リアルネットワークスと米コンパック,ピア・ツー・ピア型コンテンツ配信で提携
米リッスン・ドット・コムが2大レコード会社と契約,合法的にCD記録できる音楽配信サービス
モバイル・サービス市場の規模は2007年に現在の2倍以上,ただし1ユーザー当たりの収入は減少
米Disneyが米国のモバイル・サービスのコンテンツ市場に参入,米SprintのPCS Visionと米AT&TのmMode向けにコンテンツを提供

[発表資料へ]