米Texas Instruments(TI)がフランスのカンヌで現地時間2月18日に,同社製プロセサ「OMAP730」を搭載するGSM/GPRS対応スマートフォン向け参照設計「TCS2600」を発表した。TI社は,「スマートフォンに必要なすべての機能を,53mm×31mmという小さなプリント基板で提供する」としている。

 TCS2600のアプリケーション性能はTI社の現行ソリューションに比べ2倍あり,スタンバイ時間も2倍に伸びるという。対応するスマートフォン・プラットフォームは英SymbianのSymbian OSおよび米MicrosoftのWindows Powered Smartphone Platform。いずれも2003年末までに利用可能とする。

 TI社は,「機能を高度に集積したことにより,メーカーは部品コストを現在のスマートフォンより30%以上削減できる」と説明する。「その上,参照設計の中核にある優れたOMAP730プロセサを利用できる」(同社)

 OMAP730プロセサはTI社の新型プロセサで,アナログ・ベースバンド,電力管理,4バンド直接変換RF機能を備える。mコマース,マルチメディア・ゲーム/エンタテインメント,位置情報サービス,ストリーミング・メディア,高速なJavaソフトウエア実行,WWWブラウジング,高度な2次元グラフィックスなどに対応可能という。

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