米Intrado社は,米Microsoft社のMapPoint事業部門と提携して無線通信事業者向けに位置情報ソリューションを提供する。Intrado社が米国時間2月18日に発表した。

 両社は,企業と一般ユーザー向けに,地図,道案内,その他の位置情報をモバイル・アプリケーションに統合するサービスの開発とマーケティングを行う。両社が提供するソリューションにより,無線通信事業者とオペレータは,加入者に新しい位置情報サービスを迅速かつコスト効率よく提供可能になるという。

 Intrado社の「IntelliVector」スイートとMicrosoft社のMapPoint.NETを組み合わせによって,無線緊急通報システムと消費者向け位置情報サービスが実現される。MapPoint.NETは,地図,道案内,距離計算,付近の検索,その他の位置情報機能を企業アプリケーション,ビジネス・プロセス,WWWサイトに統合する。

 提携により,Intrado社は,加入者の位置を正確に突き止める技術を提供するとともに,これらのサービスを数千人の顧客に提供する無線通信事業者のためにMapPoint.NETをベースとしたサービスのホスティングと管理を行う。無線通信事業者は,位置情報技術に対する投資を活用して,既存のインフラを使って迅速に新しい付加価値を持つアプリケーションとサービスの配備が可能になる。

 「『Enhanced 911(拡張型緊急通報システム)』のリーダーとしてIntrado社は,ネットワーク・オペレータのインフラで重要な位置情報を提供してきた。Microsoft社の製品とサービスを提携させることにより,この新しい領域にてネットワーク・オペレータにリスクが低く,投資回収率が良い製品が提供できる」(Microsoft社のMapPoint事業部門のジェネラル・マネージャのMichael Graff氏)。

 ちなみに,市場調査会社Gartner社は,「すべての地域における主要通信事業者がモバイル・アプリケーションに位置情報サービスを組み込むため,2003年には,500万人を越える世界のモバイル加入者が位置情報とプレゼンス・サービスを利用するようになる」と予測している。

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