「IPテレフォニの導入で企業の75％がコストを削減，60％以上が生産性を向上」，米調査より

早坂利之

2003.02.22

　米Sage Researchは米国時間2月18日に，IPテレフォニの導入状況について調査した結果を発表した。それによると，多くの企業はIPテレフォニを導入することで，コスト削減のほか，全社的な生産性の向上を実現しているという。

　調査は，IPテレフォニを導入してから1年以上経つ企業の，IT分担当意志決定者100人を対象に実施した。

　IPテレフォニを導入した理由として「コスト削減」を挙げた回答者は75％に達した。その他の理由としては「生産性の向上」（60％以上）や「競争力の強化」（66％）が挙げられた。また，IPテレフォニによる生産性の向上を，IT部門以外の社員も同様に感じていることが明らかになった。

　Sage Research社社長のKathryn Korostoff氏は，「『コスト削減』が第一の理由であるのは予想通りだが，『生産性の向上』を挙げた回答者が多いのは意外だった」と述べた。

■IPテレフォニがIT部門の社員に与える恩恵

                          恩恵を受ける社員の割合       具体的な恩恵
                      
                
移動，追加，変更が               72％                  1件の移動につき                 
迅速に行える                                           1.5時間の節約

オフィスの新設が                 55％                  オフィスの新設
短期間で行える                                         1件につき
                                                       3.8週間の節約
出典：Sage Research社

■IPテレフォニがIT部門以外の社員に与える恩恵

                           恩恵を受ける社員の割合      具体的な恩恵

移動，追加，変更を迅速に          71％                  1年あたり3回の
行うことで，頻繁な                                      移動が可能
作業スペースの移動を簡素化

ボイスメールなどの機能により      50％                  社員1人あたり
伝言メモが不要                                          毎週3.9時間，あるいは
                                                        毎年25日間の節約
出典：Sage Research社