日立製作所,韓国のLG Electronics,松下電器産業,パイオニア,オランダのRoyal Philips Electronics,韓国のSamsung Electronics,シャープ,ソニー,フランスのThomson Multimediaの9社は,読み書き可能な光ディスク・フォーマット規格「Blu-ray Disc」に関し,書き換え規格のライセンス供与を開始すると2月13日,発表した。ライセンスは2003年2月17日から利用可能とする。

 Blu-ray Discは,波長405nmの青紫レーザーを使用し,読み出し/書き換え両用の片面単層ディスクに最大27Gバイトのデータを記録するDVDフォーマット。2002年2月に発表し,同6月に規格書を公開していた。

 Blu-ray Discを利用する製品の開発/製造/販売を目的とするライセンスには,「Blu-ray Disc Rewritable Format and Logo License Agreement(FLLA)」と「Content Protection System Adopters Agreement for Blu-ray Disc Rewritable(CPSA)」の2種類がある。FLLAは書き換え規格のフォーマット仕様と9社の所有する商標を利用するための契約で,特許は対象としない。一方CPSAは,著作権保護システム仕様と鍵に関する松下,Philips社,ソニーとの契約である。いずれも契約期間は10年間で,延長には再契約が必要。

 各ライセンスの契約条件は以下の通り。

・FLLA:対象となる製品のカテゴリは1)プレーヤ/レコーダ,2)メディア,3)製造装置/評価機。ライセンス料は第1カテゴリが3万ドル,第2カテゴリが2万ドル,第3カテゴリ以上の最高額が6万ドル

・CPSA:対象となる製品のカテゴリは1)プレーヤ/レコーダ,2)メディア,3)部品。1年間の管理費は第1カテゴリが1万2000ドル,第2カテゴリが8000ドル,第3カテゴリが4000ドル。著作権保護鍵の料金は,1セット当たり10セント,メディア1枚当たり2セント(受注1回当たり500ドルの受付料が必要)

 なお,Blu-ray Discと同様の機能を持つ光ディスク・フォーマットには,2002年8月に東芝とNECがDVDの標準化団体DVDフォーラムに提案した規格がある。ただし,両規格のあいだに互換性はない。

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