米Hewlett-Packard(HP)は,リアルタイムでサービス品質を管理する「HP OpenView Service Quality Manager」を米国時間2月13日,発表した。同製品は,まず最初に移動通信と固定通信サービス・プロバイダをターゲットにして提供される。

 同製品は,企業全体のサービス管理をリアルタイムで行う。そのため,SLA(サービス・レベル契約)に照らし合わせて,音声とデータ・サービスが顧客ににどのように届けられているかをリアルタイムで把握できる。

 同製品は,定義付け,リアルタイムの監視,運営中のサービス・レベルと顧客SLAの報告を自動化する。また,SLAに見合ったサービス品質を提供するために,ネットワークと企業インフラを積極的に管理する。サービス品質が定義されたしきい値を下回った場合には,自動的に修正処置が行われ,直ちに管理者に通知が届く。通常は,顧客に影響を与える前に,問題はリアルタイムで解消される。

 また,SLAの管理に加え,通信事業者自身のビジネス・プロセスを含め,すべての関連領域から主なサービス指標を集めることにより,サービス品質の監視と報告を行う。これらの報告により,企業はサービス問題に迅速に対応可能となる。

 「同製品は,企業にとって競争力に優れた武器となる。複雑なプロセスの自動化により,通信事業者が事前策を講じながら顧客にサービス提供するのを支援する。そのため,顧客の解約も減少する。また同時に,内部のサポート・システムのコストを削減できる」(同社HP OpenView事業部門副社長のJim Grant氏)

 「HP OpenView Service Quality Manager」は,大規模な通信事業者における試験運用が始まっており,4月に出荷される予定。

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