フィンランドのNokiaが現地時間2月12日に,同社のネットワーク・インフラ部門Nokia Networksの合理化について明らかにした。同部門の研究開発施設を縮小し,「事業の効率化とコスト節約を図る」(Nokia社)としている。

 これに伴い,米国,英国,スウェーデン,フィンランドの従業員約550人を削減する。各国で必要な交渉手続きを開始するという。Nokia社によると,削減対象となる従業員の一部は,同社の別の部署に移る予定である。

 カリフォルニア州サンタロサの事業をフィンランドのエスポーに移管し,広帯域接続関連事業を集中化する。サンタロサの施設は段階的に閉鎖する。同時に,フィンランドの従業員を増強し,広帯域接続の研究開発とテストに引き続き注力する。

 スウェーデンのキスタにあるベース・ステーション研究開発施設は閉鎖し,英国の研究開発施設で人員整理を行う。

 また,英国の資材購入/企画部門も縮小の対象として検討しており,より規模の大きい施設に従業員を移管する予定だという。

 ちなみに米メディア(CNET News.com)の報道によると,Nokia社の従業員は2002年末時点で,5万1748人。Nokia Networks部門の従業員は約1万7000人である。

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