米Apple Computerはラックマウント型のストレージ・システム「Xserve RAID」を米国時間2月10日,発表した。

 Xserve RAIDの高さは3U(約13.5cm),ストレージ容量は最大2.5T(テラ)バイト。独立したデュアルRAIDコントローラ,デュアル2Gビット・ファイバ・チャネル,二重化電源を備え,冗長性を持たせている。

 ホットスワップ対応の電源と冷却モジュールは,システムを停止することなく短時間で切り替えが可能。また,1台のドライブに問題が発生した場合,スペアのドライブにデータを自動的に再構築するため,データへのアクセスが影響を受けることはないとしている。

 Xserve RAIDはJavaベースの「RAID Admin」ソフトウエアが付属しており,問題発生時には自動的に電子メールで通知する。同ソフトはTCP/IP接続のインターネット経由で,複数のXserve RAIDシステムを設定,管理,監視できる。Apple社のネットワーク技術「Rendezvous」を利用しているため,「あらゆるIPネットワーク上のXserve RAIDシステムも自動的に検出し,接続することが可能」(Apple社)

 Xserve RAIDの主なシステム構成は以下の通り。

・デュアルRAIDコントローラ搭載。各コントローラは128Mバイトのキャッシュ・メモリを備える。最大512Mバイトまで拡張可能。

・デュアル2Gビット・ファイバ・チャネル・ポート搭載。各チャネルのスループットは200Mバイト/秒。

・180Gバイトの「Apple Drive Module」ATA/100ハード・ディスク装置を採用。

 Xserve RAIDは,2003年3月中に出荷を開始する。同社のオンライン・ストア「Apple Store」やApple社認定リセラーで,すでに注文を受け付けている。価格はストレージ容量720Gバイトのモデルが5999ドル。同1.26Tバイトのモデルが7499ドル。同2.52Tバイトのモデルが1万999ドル。

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