米Avayaは音声応答システム「Interactive Response」を米国時間2月11日,発表した。同社のソフトウエアと米Sun Microsystemsのワークステーション「Sun BLADE 150」を組み合わせる。プッシュトーンと音声による企業データベースやビジネス・アプリケーションへのアクセスを可能にし,「顧客サービス担当者が電話を使って行うほとんどのやりとりに適用できる」(Avaya社)

 Interactive Responseでは,Sun社のOS「Solaris 8」を採用する。Avaya社の通信ソフトウエア「MultiVantage」と連携し,エンド・ツー・エンドのIPテレフォニをサポートする。企業は,音声,電子メール,Webサイトなど,さまざまな通信チャネルを介して効率的に顧客に対応できる。

 Interactive ResponseはVoiceXMLに対応し,Webや電話への音声対応アプリケーションの導入を簡素化する。テキスト読み上げ機能と自然言語音声認識機能に対応したプロキシ・ソフトウエアが含まれ,Avaya社の開発者プログラム「DeveloperConnection」の参加メンバーである米Nuanceや米SpeechWorksの音声対応製品をサポートする。

 また,Interactive Responseはe-businessアプリケーションと組み合わせたCTI(Computer Telephony Integration)機能を提供する。サービス代理店は,顧客の問い合わせが自動応答システムからサポート担当者に移る際に,即座に関連情報をオンスクリーンで確認できる。

 「道案内,営業時間,注文確認などの頻繁に寄せられる質問に対してセルフサービス・システムを用いることにより,企業はコストを削減し,社員の時間を節約できる。Interactive Responseは,情報源となるさまざまなデータベースを組み合わせ,あらゆる規模の企業における24時間体制の自動サービス導入を実現し,より複雑な質問に対応できるようにする」(Avaya社)

 Avaya社によると,医療介護団体のKeystone Mercy Health Planが,Interactive Responseシステムを導入する予定である。Keystone Mercy Health Planは80万人の会員に医療情報を提供しており,1カ月あたり8万~10万件の問い合わせを処理しているという。

 Interactive Responseはすでに世界中で出荷を開始している。価格はシステム構成により異なり,5万~15万ドル。

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