米QUALCOMMは米国時間2月11日,日本,韓国,米国において「gpsOne」対応機器の販売数が1000万台以上になったと発表した。「gpsOne対応機器は2001年に発売開始し,2002年には800万台の端末を消費者に販売した」(同社)

 QUALCOMM社によると,主なメーカーが米国,日本,韓国のキャリアに対し供給しているgpsOne対応機器の種類は,現時点で50種類以上あるという。各キャリアが提供する位置情報サービスはgpsOneのGPS機能「gpsOne Assisted Global Positioning System(A-GPS)」を利用しており,その用途には,子供の安全確保,個人向けナビゲーション・アプリケーション,知人などの位置確認サービス,営業管理システム(SFM),資産追跡サービスなどがある。

 gpsOne A-GPS機能は,端末側にQUALCOMM社製LSI「Mobile Station Modem(MSM)」とシステム・ソフトウエアを搭載し,ネットワーク側には同社子会社,SnapTrack社の位置情報サーバー・ソフトウエア「SnapSmart」を利用する。「SnapTrack社の技術を採用することで,コンクリートと鉄で覆われているコンベンション・センターやショッピング・モール,ビルの谷間といった悪条件下でも,位置情報を取得できる」(QUALCOMM社)

 gpsOneは,GPS衛星とCDMA基地局の双方からの信号を利用するハイブリッド方式を採用している。その結果,対応可能な地形を広げ,情報処理を高速化できる。これにより,正確な位置情報の取得が可能になるという。なおgpsOne技術は,IS-95/CDMA2000およびGSM/GPRS/UMTS方式に対応する。

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