米Crayが米国時間1月30日に,2002年第4四半期と通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は3920万ドルで,前年同期の2610万ドルに比べ増加した。純利益は130万ドル(希薄化後の1株当たり利益は2セント)。前年同期は1730万ドルの損失(希薄化後の1株当たり損失は41セント)だった。

 2002年通期の売上高は1億5510万ドルで,前年の1億3360万ドルに比べ16%増。純利益は540万ドル(希薄化後の1株当たり利益は10セント)。前年は3520万ドルの損失(希薄化後の1株当たり損失は87セント)だった。

 「当社にとって2002年は,各四半期で利益を確保し,現金増加/負債縮小による資本構成を大幅に改善したことから,転換点であったといえる。さらに,合計5台の初期生産版『Cray X1』システムを提供し,製品版1台を顧客に出荷できた」(Cray社会長兼CEOのJim Rottsolk氏)

 また同社は,今後の業績見通しについても明らかにした。それによると,2003年通期の売上高は2億ドル以上,税引き前の営業利益は売上高の5%~10%の範囲になると見込む。2003年の後半については,Cray X1の量産立ち上げの影響でさらに業績が向上するとみている。

◎関連記事
米クレイがスパコン「Cray X1」を初出荷
米クレイ,米エネルギー省とスーパーコンピュータ納入契約を締結,「米AMDの『Opteron』を搭載し毎秒40兆回の演算が可能」
米IBMが企業向けにスーパーコンピューティング・パワーをオンデマンドで提供
米エネルギ省がスパコンの提供で米IBMと契約,最高演算速度は約467兆回
米SGIが高密度のスパコン「Origin 3900」を発表,計算密度が4倍
米HP,PSCとグリッド・コンピューティングに関して戦略的提携
米HPが高密度サーバーとスーパーコンピュータを発表
米IDCがスパコン・ランキングを発表,「世界最速はNECの『Earth Simulator』」

[発表資料へ]