ノルウェーOpera Softwareが現地時間1月28日に,Windows向けWebブラウザ「Opera 7」の製品版リリースを発表した。「レンダリング・エンジンを一新し,高速化と小型化を実現した」(Opera社)という。
同社は2002年11月にOpera 7のベータ版をリリースしている。すでにベータ版で利用可能だった「Fast Foward」ボタンや「M2」電子メール・クライアントに加え,製品版ではナビゲーション機能「Spatial Navigation」を追加した。
Spatial Navigationは,双方向テレビ(iTV)向けブラウザ「Opera for iTV」で提供している機能で,リモコンを使って電子番組ガイドを操作したり,WWWページ間を移動することが可能。Opera 7では,キーボードのシフト・キーと矢印キーで簡単にWWWページの移動などの操作ができる。
Opera 7の主な特徴は以下の通り。
・レンダリング・エンジン:インターネットの標準化を進めるWorld Wide Web Consortium(W3C)のDocument Object Model(DOM)レベル2,CSS1とCSS2,ECMAScriptに対応。HTML 4.01や,WML 1.3および2.0へのサポートも強化した。
・M2:電子メール・メッセージを自動的に分類する。スパム・メール防止フィルタのほか,返信や検索を素速く実行するための「QuickReply」と「QuickFind」を備える。POP3,IMAP,ESMTPをサポートする。
・「Small-Screen Rendering(SSR)」技術:ShiftキーとF11キーで,小型スクリーンモードに切り替え可能。
・「Wand」アイコン:パスワードで保護されたWWWサイトへのログインを簡素化する。CtrlキーとEnterキーを押しても同様の操作ができる。
・Fast Forwardボタン:閲覧中のWWWページに連続したページがある場合,次のページへの素速い移動を可能にする。
・リンク・パネル:閲覧中のWWWページのリンクをすべてリスト表示する。パネルを‘固定’すれば,他のWWWページに移動しても,リンク先にアクセスできる。
・スタイル・シート:「Accessibility layout」や「High contrast B/W」など,新たに12種類のスタイル・シートを追加した。
・「Hotlist」機能:ブックマークや履歴,電子メールを管理する。
Opera 7 for Windowsは,バナー広告を表示する無償版と,広告を表示しない有償版を用意する。有償版の価格は39ドル。Opera社のWWWサイトから入手できる。
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