フィンランドのNokiaが現地時間1月23日に,2002年第4四半期と通年の決算を発表した。2002年第4四半期の売上高は88億4300万ユーロで,前年同期の87億8800万ユーロに比べて1%増となった。純利益は,10億4600万ドルで前年同期の4億5000万ユーロに比べ132%の増収になった。希薄化後の1株当たり純利益は0.22ユーロで,前年同期は0.09ユーロだった。

 同四半期において,同社の携帯電話の販売台数は4600万台に達し,過去最高の市場シェア,およそ38%を獲得している。利益は倍増したが,全体の売り上げでは1%減少している。

 通年の業績をみると,売上高が300億1600万ユーロで,前年の311億9100万ユーロに比べ4%の減収となっている。純利益は33億8100万ドル,前年の22億ユーロから54%の増収。前年同期に0.46ユーロだった希薄化後の1株当たり純利益は,0.71ユーロになった。

 収益性の向上の要因として,同社は支出の削減と新しい電話モデルにおける収益幅の向上を挙げている。また,人員削減も実施しており,2001年末に5万3849名在籍した従業員数は,2002年末の時点で5万1748名に減少している。

 2003年の見通しとして,同社は,携帯電話の販売が第1四半期に前年から0~9%の成長にとどまり,インフラ装置を含め,グループ全体で売り上げ高が低下するが,第2四半期には多少向上するとしている。

 グループ全体の売上高の内訳は,77%が携帯電話,22%がインフラ,その他のオペレーションが1%になると予測される。

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