ドイツのSuSE Linuxは米国時間1月21日,Microsoft OfficeをLinuxで利用可能にする「SuSE Linux Office Desktop」を発表した。ユーザーはLinux上にOfficeをインストールし,「Officeの全機能を利用できる」(SuSE社)
SuSE Linux Office Desktopは,「SuSE Linux 8.1」の技術をもとに,Windowsからの移管を簡素化するツールを組み合わせる。
SuSE Linux Office Desktopのインストール・ツール「YaST2(Yet another Setup Tool)」が自動的にWindows 95/98/MEのインストール状況を検出し,ハード・ディスク装置の空きスペースにLinuxをインストールする。YaST2はプリンタ設定,ネットワーク・ディレクトリ統合などを管理する機能も備える。パーティショニング・ツール「Acronis OS Selector」により,Windows 2000やXPとの共存も可能。
SuSE Linux Office Desktopのデスクトップ環境は,KDE 3.0.4あるいはGNOME 2.0から選択できる。米Sun Microsystemsのオフィス・スイート「StarOffice 6.0」が付属する。
またSuSE社は,電子メール・サーバー・ソフトウエア「SuSE Linux Openexchange Server」と企業サーバー向けLinux「SuSE Linux Enterprise Server 8」を発表した。
SuSE Linux Openexchange ServerはSuSE Linux Enterprise Server 8と組み合わせた使用を想定する。「Microsoft社の『Exchange』をベースにしたシステムと比べて大幅に通信コストを削減できる」(SuSE社)。SuSE Linux Enterprise Server 8は,UnitedLinux 1.0をベースにする。米AMDや米Intelの32ビット/64ビット・プロセサを搭載したシステムをはじめ,米IBMのeServer xSeries,同iSeries,同pSeries,同zSeries,米Hewlett-Packard(HP)のHP ProLiantなどに対応する。
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