米Cisco Systemsは,日本テレコムのMPLS(Multi Protocol Label Switching)を利用した広域インターネット相互接続(IX)サービス「mpls ASSOCIO」に,同社の「Cisco 12000」シリーズ・ルーターと「Cisco MPLS IOS」ソフトウエアを提供する。Cisco社が米国時間1月20日に明らかにしたもの。

 「MPLS対応の豊富なコアとエッジ機能により,優れた相互接続をサービス・プロバイダに提供する。これにより,日本のMPLSサービス市場を拡大できる」(Cisco社)

 日本テレコムのmpls ASSOCIOは1つのネットワーク・インフラ上で,さまざまなレイヤー2/レイヤー3サービスを提供する。また今回新たに,10GbpsのMPLSバックボーンを利用したピアリング・サービスにも対応できるようになった。帯域幅をサービス・プロバイダごとに動的に割り当てることができるため,拡大する帯域幅やインターネット接続の需要に柔軟に対応できる。

 日本テレコムの法人事業部担当専務取締役のテッド片木氏は,「Cisco社のMPLSソリューションはセキュリティ,課金システム,トラフィック管理などの機能を完全に統合しているため,当社の顧客はいつでも好きなときにIXサービスを利用できる」と説明する。

 MPLSベースのIXアーキテクチャによって,使用するメディアにとらわれない拡張性のあるany-to-any接続が実現する。またサービス・プロバイダは,MPLS LSP (Label Switched Path)を基盤にした仮想バックボーンの利用が可能となる。

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