米Yahoo!と米ACNielsenが米国時間1月17日に,インターネットの製品/サービスなどに対する信頼度指数の調査結果を発表した。2002年第4四半期におけるインターネットの信頼度指数は,前年同四半期より4ポイント下がった。しかし,他の消費者分野の傾向や指数に比べ,比較的安定しているという。ACNielsen社では,ポイント減少の原因の大部分は不況などのマクロ経済的条件に起因すると見る。なお,調査は18歳以上の1000人を対象に実施したもの。
インターネットの信頼度指数を決定する重要な要因として,インターネットの接続タイプがある。全体的に,ブロードバンド接続を利用するユーザーはダイアルアップ接続のユーザーよりも指数が高く,今四半期も21ポイント高かった。
「2003年第1四半期のオンライン消費は148億ドルと予測され,2002年第4四半期より低い。しかし,ホリデー・シーズン直後はショッピングを控えるのが通常の傾向だ。2003年第1四半期はヘビー・ユーザーが先導する形で,前年同四半期の146億ドルより消費高を増やすだろう」(ACNielsen)
指数カテゴリ 2003年第1四半期 2002年第4四半期 2002年第1四半期 --------------------- -------------- -------------- --------------- インターネット 111 113 115 信頼度指数 --------------------- -------------- -------------- ---------------- 消費高予測 148億ドル 155億ドル 146億ドル --------------------- -------------- -------------- ---------------- 今後3カ月にオンライン 56% 59% 47% ショッピングする 予定がある --------------------- -------------- --------------- ---------------
「オンライン消費者の数は今後も増加する。オンライン消費が増え,ユーザーがインターネット利用に慣れてきたということは,インターネットが日常生活に必要不可欠となっていることを示している。オンライン企業が質の高いショッピング体験を提供することが重要となっている」(Yahoo! Shoppingのブランド・マネジャー,P.K. Van Deloo氏)
その他,指数と消費データは次の通り。
・北東部のユーザーの信頼度指数が大幅に減少,一方西部のユーザーがトップになった。
■地域別によるインターネット信頼度指数 2002年Q4 2002年Q3 2002年Q2 2002年Q1 2001年Q4 2001年Q3 2001年Q1 北東部 114 129 112 121 125 101 108 中西部 110 110 104 101 106 97 98 南部 102 105 116 108 116 110 96 西部 117 117 118 116 114 109 100
・高卒以下のユーザーの信頼度指数がわずかに減少した。
■学歴別によるインターネット信頼度指数 2002年Q4 2002年Q3 2002年Q2 2002年Q1 2001年Q4 2001年Q3 2001年Q1 大卒以上 139 144 138 134 142 129 126 高卒以下 119 125 115 116 127 120 106
・男性の信頼度指数は昨年よりわずかに減少したものの,依然として女性よりも高い。
■性別によるインターネット信頼度指数 2002年Q4 2002年Q3 2002年Q2 2002年Q1 2001年Q4 2001年Q3 2001年Q1 全回答者 男性 116 119 116 118 123 113 102 女性 105 108 110 104 108 98 98 インターネットユーザー 男性 136 142 131 133 144 130 123 女性 127 131 128 121 127 120 113
・信頼度指数の減少幅が最も大きいた年齢グループは,45歳以上だった。
■年齢別によるインターネット信頼度指数 2002年Q4 2002年Q3 2002年Q2 2002年Q1 2001年Q4 2001年Q3 2001年Q1 18-24歳 133 134 123 118 130 134 134 25-34歳 148 151 135 138 145 140 116 35-44歳 136 134 146 132 140 131 122 45歳以上 123 134 121 122 131 115 109
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