企業向けLinuxディストリビューションの統一を目指す団体UnitedLinuxは,UnitedLinux 1.0にOSDL Carrier Grade Linux(CGL)1.1対応機能セットを組み込む計画を,米国時間1月16日,発表した。CGL 1.1は,データセンタや通信事業といった分野を中心に活動するLinux推進団体OSDLが策定した機能拡張用の推奨仕様。同機能セットにより,「標準的なLinux環境でキャリア品質のアプリケーションの開発/導入が初めて可能になる」(UnitedLinux)という。
CGL対応機能セットは,2003年第1四半期中にサービス・パックとして利用可能とする予定。対応製品および補足サービスは,UnitedLinuxのパートナ企業であるブラジルのConectiva S.A.,米SCO Group,ドイツのSuSE Linux AG,ターボリナックスが提供する。
同機能セットの開発は,SuSE Linux社,米Hewlett-Packard,米IBM,米Intelが行った。最初の版では,Intelベースのハードウエア・プラットフォームでの運用を想定している。CGL 1.1を使用することで通信プロバイダは,標準ベースのモジュラ型通信プラットフォーム上で新しい製品やサービスを開発/導入できるようになる。
「CGLの機能により,高度で信頼性が高く高性能なアプリケーションを,より迅速かつ経済的に導入できるだろう」(UnitedLinux)
「UnitedLinux Version 1.0を予定通りリリースし,機能拡張セットを2003年第1四半期に提供することは,UnitedLinuxが市場の要求に素早く対応でき,今後もそうあることを示している」(UnitedLinuxジェネラル・マネージャのPaula Hunter氏)
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