米AMDは米国時間1月16日に,2002年第4四半期と2002年通期の決算を発表した。2002年第4四半期の売上高は6億8643万ドルで,前年同期の9億5187万ドルに比べ28%減,前期の5億823万ドルに比べ35%増となった。同社は2002年12月5日に同四半期の業績予測を発表しており,「売上高が7億ドル近くまで達する」と見込んでいた

 2002年第4四半期の純損失は8億5474万ドル(1株当たり損失は2.49ドル)となり,赤字額は前年同期の1584万ドル(1株当たり損失0.05ドル)から大幅に拡大した。リストラ費用など一時的費用を除いた損失は2億3515万ドル(1株当たり損失0.68ドル)。

 2002年通期の売上高は26億9702万ドルで,前年の38億9175万ドルに比べ31%減。2002年通期の純損失は13億301万ドル(1株当たり損失3.81ドル)。前年の純損失は6058万ドル(1株当たり損失0.18ドル)だった。

 2002年第4四半期におけるパソコン向けプロセサの売上高は4億2000万ドルで,前期の2億6200万ドルに比べ60%伸びている。AMD社では,「AMD Athlon XP 2400+」「同2600+」「同2700+」「同2800+」「同2600+」といったデスクトップ向け製品が好調だったと説明する。また「ノート・パソコン向けプロセサの出荷個数が四半期ベースで過去最高を記録したこと,さらに『mobile AMD Athlon XP processor 2200+』を発表したことも好調の要因」(同社)という。

 なお,2002年第4四半期におけるメモリー製品の売上は,2億1700万ドルで前期の1億8900万ドルに比べ15%増となった。

 AMD社は2003年第1四半期の業績見通しについても明らかにした。「第1四半期はパソコン向けプロセサの売上が前期に比べ落ち込むのが通例だが,2003年第1四半期は伸びる」(AMD社)とする。これにより同四半期における全体の売上高は前期に比べ横這い,またはわずかに伸びるという。

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