米Symantecは米国時間1月15日,2003会計年度第3四半期(2002年10月~12月期)の決算を発表した。売上高は3億7600万ドルで,前年同期の2億9000万ドルと比べて29%増収。一時的な費用を含めたGAAP(会計原則)ベースの純利益は7200万ドル(1株当たり利益は44セント)。前年同期の純利益は10万ドル(1株当たり利益は0セント)だった。

 「海外市場で2けた台の成長率をみせたほか,消費者と法人向けセキュリティ製品の売れ行きが好調だった」(Symantec社)

 一時的な費用を除いた場合,純利益は7700万ドル(1株当たり利益は47セント)となる。同条件の前年同期の純利益は5900万ドル(同39セント)だった。

 海外市場の売上高が前年同期と比べて39%成長し,総売上高の50.4%を占めた。「海外での売上高が米国内の売上高を上回ったのは,今回が初めて」(Symantec社会長兼CEOのJohn W. Thompson氏)という。

 地域別にみると,中南米が前年同期比51%,欧州,中東およびアフリカが同46%,日本が同31%,アジア太平洋が同28%,米国が同21%,カナダが同16%の成長を遂げた。

 事業別では,世界の企業向けセキュリティ部門の収入が前年同期比26%増加し,総売上高の42%を占めた。同部門の成長を牽引したのは,ファイアウオール/VPN製品,アンチウイルス製品,セキュリティ・ホール管理製品で,それぞれ売上高が前年同期比49%,同25%,同20%増加した。セキュリティ・サービス部門の売上高は前年同期比205%増と,大幅な成長をみせた。企業向け管理事業部門は前年同期比7%増収で,総売上高の14%を占めた。消費者向け部門は前年同期と比べて40%成長し,総売上の42%を占めた。

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