米Intelは2002年第4四半期と2002年通年の決算を米国時間1月14日,発表した。2002年第4四半期の売上高は72億ドルで,前期比10%増加,前年同期比で3%の増収。純利益は10億ドルで,前期と比べて53%増加,前年同期からは108%増加した。1株当たり利益は16セントとなり,前期比60%増,前年同期比129%増である。

 約1億600万ドルの買収関連費用を除いた場合,第4四半期の純利益は11億ドルとなる。前期と比べて37%増加,前年同期と比べて6%増加した。同条件の1株当たり利益は16セントで,前期比45%増,前年同期比7%増となる。

 第4四半期の粗利率は51.6%。費用(進行中の研究開発を除く研究開発費,マーケティング費用と一般管理費)は21億ドルだった。

 なお,同社は2002年12月5日に業績見通しの中間修正を発表しており,2002年第4四半期の売上高予測を68億ドル~70億ドルに上方修正していた。今回発表した決算は,その予測をさらに上回る形となる。

 Intel社CEOのCraig R. Barrett氏は,「好調な四半期で2002年を締めくくることができた。マイクロプロセサ,チップセット,グラフィックスLSI,マザーボード,フラッシュ製品,PDA用マイクロプロセサ,ギガビットEthernet対応マザーボードなどの分野で市場シェアを拡大した。2003年も引き続き先進技術を導入し,半導体業界におけるリードを広げ,競争力の向上に努める」と述べた。

 2002年通年の売上高は268億ドルで,前年の265億ドルと比べて1%の増収。純利益は31億ドルで,前年の13億ドルと比べて141%増加した。1株当たり利益(46セント)は前年(19セント)と比べて142%増加した。

 買収関連費用を除いた2002年通年の純利益は35億ドルで,前年の36億ドルから4%の減益となる。同条件の1株当たり利益(51セント)は,前年(52セント)と比べて2%減少した。

 2002年通年の粗利率は50%。研究開発費(進行中の研究開発を除く)は約40億ドルだった。

 また,同社は今後の見通しについても明らかにした。2003年第1四半期の売上高は65億~70億ドルの範囲,粗利率は50%(プラス/マイナス2ポイント)の見込み。費用(進行中の研究開発を除く研究開発費,マーケティング費用と一般管理費)は20億~21億ドルの範囲とみる。

 2003年通年の粗利率は51%(プラス/マイナス数ポイント)を見込む。研究開発費(進行中の研究開発を除く)は約40億ドルとの予測である。

 なお,Intel社は業績見通しの中間修正を3月6日に発表する予定である。

◎関連記事
米インテルが2002年Q4の売上高予測を上方修正,「Intel Architecture部門が期待以上に好調」
米インテルが2002年Q3決算を発表,売上高65億ドルで下方修正の範囲内
米インテルが2002年Q2決算を発表,2002年後半に4000人の人員削減を予定
米AMDが2002年Q4の業績見通しを発表,「フラッシュ・メモリーが好調で前期比20%の増収に」
米AMDの2002年Q3決算,前年同期比34%減収で赤字を拡大
米トランスメタが2002年Q3決算を発表,売り上げが伸び悩み,2180万ドルの赤字
米IDCが2002年と2003年の世界パソコン出荷台数予測を下方修正,「春先の勢いが消え去った」
世界ワークステーション市場は2四半期連続で出荷台数増加,「しかし完全に危機を脱したわけではない」

[発表資料へ]