米In-Stat/MDRは米国時間1月14日,Bluetooth対応チップセット市場に関する調査結果を発表した。それによると,景気の低迷にも関わらず2002年の最終的なチップセット出荷数は,前年比約250%増の3500万個を超える見通しだという。

 しかしIn-Stat/MDR社は,業界が今後直面する大きな課題としてBluetooth技術に関する教育を挙げている。「消費者はもちろん,小売りチャネルや無線キャリアの営業担当者まで,Bluetoothがもたらす恩恵を広く理解させる必要がある」(In-Stat/MDR社ディレクタのJoyce Putscher氏)

 その他の主な調査結果は次の通り。

・Bluetooth対応チップセットの出荷数は,2001年の1040万個から2006年の5億1000万個へと,年平均118%で増加する。またチップセットの売上高は,2006年に18億ドル以上に達する。

・2002年は携帯電話機,PDA(携帯情報端末),ヘッドセットなどにおいて,Bluetooth対応が進んだ。今後もハンドセット,ヘッドセット,車載システムなどでの利用が,市場の成長を後押しする。とりわけ自動車業界が強い関心を示しており,2003年よりBluetooth対応オプションが高級車モデルで提供される。

・無線LAN(IEEE 802.11b)とBluetoothの電波干渉を低減する技術である適応型周波数ホッピング(AFH:Adaptive Frequency Hopping)が,Bluetooth 1.2バージョンに組み込まれる。Bluetooth 1.2の最終版は2003年3~4月にリリースされる予定。

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