米Hewlett-Packard(HP)は,家庭でPC上に保存してあるデジタル写真や音楽をステレオ・システムやテレビで楽しむためのレシーバ「HP Digital Media Receiver 5000」シリーズを米国時間1月9日,発表した。同レシーバによりユーザーは,リモコンを使ってPCにアクセスして,音楽や写真をブラウズし見たい写真や聞きたい音楽を選択できる。

 同レシーバは設定と操作が簡単で,EthernetまたはIEEE802.11b無線ネットワークを介してPCのデジタル・コンテンツにアクセスを可能にする。ユーザーは,PCに保存しているデジタル音楽をステレオ・システムで再生したり,写真をテレビ上に表示できるようになる。

 同レシーバは,家庭内ネットワーク上にある複数のPCが保存するデジタル・コンテンツにアクセスできる。また,家庭内ネットワークに複数のレシーバを接続すれば,同時に同じデジタル・ファイルにアクセスして楽しむこともできる。

 同製品は,テレビとステレオ・システムに接続するためにコンポジット・ビデオ,Sビデオ,RCAオーディオ出力端子を持つ。家庭ネットワークへの接続には,Ethernetポートを備えており,無線モデルではIEEE802.11bに対応する。PC側は,Windows Me,XP Home,XP Professionalのいずれかを搭載し,128MビットRAM,50Mバイトのディスク・スペース,10/100BASE-Tネットワーク・カードが必要。

 「HP Digital Media Receiver 5000」シリーズは,2003年早春に全米の小売店と同社Webサイトから発売開始される予定。リモコン,電源アダプタ,ビデオ,オーディオ,Ethrenetケーブル,ユーザー・ガイド,インストレーション・ソフトを収録するCD-ROMなどが付属する。

 同レシーバは,有線と無線バージョンで提供される。Ethernetバージョンの「HP Digital Media Receiver en5000」は予想小売価格199ドル,EthernetとIEEE802.11bの両方に対応するバージョン「同ew5000」は299ドル。

 ちなみに,同社は前年10月に家庭向けコンピューティングとエンタテインメントを集約するパソコン「HP Media Center PC」を発表している。

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