米RealNetworksとアクセスは,RealNetworks社の「Helix DNA Client」,「RealAudio」,「RealVideo」に対応する家電メーカー向け組み込みソリューションを共同開発すると米国時間1月9日に発表した。これにより両社は,アクセスの小型ブラウザ「NetFront」にHelix DNA Clientなどを組み込む。

 Helix DNA Clientは,RealNetworks社のマルチメディア・プレーヤ「RealOne Player」の中核部分のソース・コードである。NetFrontにHelix DNA Clientを導入することで,家電メーカーはRealAudioやRealVideoを再生可能な機器を容易に開発できるようになるという。

 「Helix Communityと当社の共通目標は,あらゆるプラットフォームや機器上でインターネット・メディアを利用できる最高の環境を消費者に提供することにある。日本および世界の組み込みブラウザ・ソリューション市場をリードしているアクセスとの提携は,目標達成に向け重要な意味を持つ」(RealNetworks社メディア・システムズ担当副社長のDan Sheeran氏)

 同社はNetFrontを「モジュール形式の拡張性の高いブラウザで,リソースに限りのある消費者向け情報機器に適している」と表現する。「特定のハードウエアに合わせてカスタム化でき,携帯電話からデジタル・テレビまで広い範囲の製品で利用できる」(同社)

 NetFront v3.0 Wireless Profileが対応する主な標準技術は以下の通り。HTML 4.01,XHTML 1.0,Dynamic HTML,ECMA Script(JavaScript),DOM(Document Object Model),CSS,SSL(Secure Socket Layer)。なお,JV-Lite2とMMSクライアントにはオプションで対応する。

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