米Intelは,ポータブル・メディア・プレーヤ(PMP)向けのハードウエア参照設計を米Microsoftと共同開発する。Intel社が米国時間1月9日にラスベガスで開催中のInternational Consumer Electronics Showで明らかにしたもの。同ハードウエアはMicrosoft社のデジタル・メディア用プラットフォーム・ソフトウエア「Media2Go」を動作させることができ,動画や静止画などを再生できる。

 さらに,韓国のSamsung Electronicsと米ViewSonicが「Intel XScale」技術をベースとする消費者向けPMPの開発を表明している。ただし,製品の発売時期や価格については明らかにしていない。

 PMPは上着のポケットに入るほどの大きさの持ち運び可能な機器で,動画/静止画や音楽の再生が行える。パソコンやビデオ・カメラとUSB 2.0で接続することで,さまざまなメディアをPMPに転送することも可能。

 PMP上で動作するMedia2Goは,「Windows CE .NET」ベースのプラットフォーム。「消費者に対し,どこにいても動画/静止画/音楽を楽しめる機能を提供する」(Intel社)

 「ビデオ・カメラの登場により,消費者は出先で動画を扱えるようになった。それと同じくPMPも,コンテンツ操作環境を持ち運べるようにする」(Intel社エクステンディッド・コンピューティング部門担当ジェネラル・マネージャのPeter Green氏)

 これまでIntel社は,高性能ビデオ・ソフトウエア(H.264/MPEG 4 Part 10ビデオ・コーデック),USB 2.0の実装,バッテリ運用時間を伸ばすためのハード・ディスク・キャッシュ・アルゴリズムなど,PMP実現に必要な技術の開発を進めていた。すでに,実際に動作するPMPの試作品と参照設計も開発済みという。

 「高性能かつ低消費電力のXScaleベース・プロセサとこうした技術を組み合わせることで,当社はモバイル・メディア機器のまったく新しい分野の基盤を作り上げる」(Intel社)

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