米In-Stat/MDRは米国時間1月7日に,インターネット・アクセス機器市場に関する調査結果を発表した。それによると,同市場の出荷台数は,2001年の2億2600万台から毎年平均28.2%の成長率で伸び,2006年には7億9000万台に増加するという。

 なお,ここで言うインターネット・アクセス機器には,パソコンや携帯電話機,インターネット対応のセットトップ・ボックス,インターネット端末(インターネット・アプライアンス),情報家電(スマート・アプライアンス)などが含まれる。

 2001年~2006年の期間,パソコンと携帯電話機は,他のどの機器をも上回り,最大の出荷台数を記録する。その一方で,最大の年平均成長率(CAGR)が見込まれるのは,インターネット端末(Tablet PCも含む)である。その成長率は74.3%となる,とIn-Stat/MDR社は予測する。

 しかし「インターネット・アクセス機器市場の成長に影響を及ぼす要因はいろいろある」とIn-Stat/MDR社アナリストのCindy Wolf氏は説明する。それは,「インターネット普及率,広帯域環境の整備状況,無線ネットワーク,家庭内ネットワーク,認知度や顧客への教育,価格とさまざまだ。これに加え,異なる機器の間で競争が激化していく。それぞれの製品で機能が増え,それに伴って重複部分も増えていくからだ」(同氏)。

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・ノート・パソコンとPDAの成長率は「パソコン」カテゴリのそれを大幅に上回る。インターネット対応PDAの市場は製品の多機能化が進むにつれ,拡大していく

・スマートフォンなどのインターネット対応携帯電話機は,さまざまな形で提供される。ネットワーク・サービスやOS,ディスプレイが改良され,アプリケーションの魅力が増すだろう

・インターネット対応セットトップ・ボックスは,さまざまな課題に直面している。広帯域の普及促進,消費者への働きかけ,事業者のビジネスモデル確立などである

・情報家電市場には今後も新製品が登場してくる。しかし,消費者への教育(付加価値の認知)が遅れる。これが市場成長にとって最大の阻害要因となる。標準仕様が設定され,インターネット普及率が高まり,低価格化が進まない限り,情報家電分野は高成長が期待できないだろう

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