米Unisysが米国時間12月10日に,2002年と2003年の業績見通しについて明らかにした。それによると,2002年通年の1株当たり利益は67~70セントで,事前の予測に達する見通し。ちなみに2001年通年の1株当たり利益は48セントだった。

 同社会長兼CEOのLawrence A. Weinbach氏は利益増加の要因として,エンド・ツー・エンドのソリューションへの注力,システム・インテグレーションおよびコンサルティング事業の再調整,CMP設計の「ClearPath」サーバー・モデルの普及などを挙げた。

 「2002年の業績については大変喜んでいる。この厳しい年を通じて行ってきた鍛錬と取り組みが,変動の激しい市場にありながら安定した成果をもたらした。2002年10月から現在までに,我が社は複数年のビジネス・プロセス・アウトソーシング契約を3件獲得しており,その契約規模は合計5億ドルを超える」(同氏)

 また同氏は2003年の見通しについて,「IT支出が段階的に回復するとみており,我が社の売上高は前年と比べて1けたの成長率となる。サービス収入は増加するが,技術収入はわずかに減少する見通しだ。1株当たり利益は前年比約20%増を見込んでいる」と述べた。

 同社は2003年の目標として以下の6項目を掲げている。

・ビジネス・プロセス・アウトソーシングで2けたの売り上げ成長を維持

・インフラ・サービスおよびセキュリティ事業の業績向上

・システム・インテグレーションおよびコンサルティング事業の営業利益率向上

・企業向けサーバー「ES7000」の市場拡大

・市場におけるUnisys社の認知度確立

・コスト引き締めを継続

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