米Gartnerの一部門であるGartnerG2は米国時間12月9日,米国インターネット・ユーザーのホリデー・ショッピングの傾向について調査した結果を発表した。それによると,以前オンラインで購入したことがある製品をクリスマス用に購入するユーザーが多いという。

 調査は,インターネットを利用する米国の成人1317人を対象に,2002年9月にアンケートを実施したもの。

 ホリデー・シーズンのプレゼントとして最も人気が高いのは「玩具/ゲーム/ビデオ・ゲーム」である。次いで,「書籍」「衣料品/靴」「ビデオやDVD」「音楽CDやカセット」が挙げられた。

 GartnerG2社リサーチ・ディレクタのDavid Schehr氏は,「消費者がオンラインで購入する製品の傾向は(ホリデー・シーズン中とそれ以外の時期とで)変わっていない。これは,小売りチャネルとしてのWWWの長所/短所を理解していることの現れだろう」と説明した。

 回答者がプレゼントの購入に利用する予定の小売サイトは70以上にのぼった。そのうち,インターネットだけで販売を行う販売業者はわずか4社にとどまった。「消費者にアピールするうえで,複数の販売チャネルを持つことが以前より重要になっている」(同氏)

 利用予定のWWWサイトとして「Amazon.com」を挙げた回答者が最も多く,全体の22%を占めた(米Amazon.comと提携関係にある「Toysrus.com」と「Circuitcity.com」の両サイトを含めると,この数値は28%になる)。2位は「eBay.com」で11%だった。なお,Amazon.com社と米eBay.comは,いずれもインターネットのみで販売を行っている。

 「生き残った数少ないオンライン専用販売事業者は,高い認知度と豊富な品揃えを武器に,ホリデー・シーズン中に多くのネット・ユーザーを引きつけることができるだろう。一方,特定ユーザーに焦点を当てた小規模のオンライン小売業者は,オフラインでのマーケティングを行うなど,長期的なプロモーションを通して消費者の関心を高める必要がある」(Schehr氏)

 世界における2002年ホリデー・シーズン中の売上高は,前年比48.4%増の382億ドルになる見通し。また,北米の消費者によるオンライン支出額は157億ドルに達するとみる。

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