米QUALCOMMは米国時間12月6日に,2003会計年度第1四半期(2002年10月~12月期)と同第2四半期(2003年1月~3月期)における携帯電話機向け「MSM」チップの出荷個数が従来の予測を上まわる見込みであることを明らかにした。

 同社はこれまで2003会計年度第1四半期の出荷量を2500万~2700万個と予測していたが,現在の受注に基づくと2800万個以上が期待できると上方修正した。そのうち約80%を第3世代(3G)CDMA2000 1X向けが占める。ちなみに2002会計年度第1四半期(2001年10月~12月期)のMSMチップ出荷量は約1500万個だったので,2003会計年度第1四半は前年同期比87%増となる見通しだ。

 2003会計年度第2四半期の出荷量は約2400万~2700万個を見込む。これまでは2000万個を上まわる程度と予測していた。CDMA2000 1X向けが占める割合は,80%以上となる見通し。ちなみに2002会計年度第2四半期(2002年1月~3月期)のMSMチップ出荷量は約1400万個だったので,2003会計年度第2四半は前年同期比71~93%増加することになる。

 「cdmaOneおよびCDMA2000 1Xネットワークは引き続き急速に成長しており,我が社の出荷量が再び従来予測を上まわろうとしている。CDMAネットワークが他の技術に比べて成長を続けているのは,3G対応のCDMA2000 1X携帯電話機が消費者と事業者にとって魅力的であるほか,CDMAシステムが優れた性能を備えているためである」(QUALCOMM社会長兼CEOのIrwin Mark Jacobs氏)

◎関連記事
米クアルコム,2002年7月~9月期と通期の決算を発表,2桁増収で黒字に転換
米クアルコムがマルチメディア機能付き3G携帯電話機用チップセットのサンプル出荷を開始
「2.5Gおよび3Gに成長をもたらす期待のサービスはモバイル・ゲーム」,米企業の調査
3G時代に入った携帯電話,あふれる技術用語を読み解く
KDDI,cdmaOne拡張版「1x」を4月開始。データ通信速度を最大144kビット/秒に
米スプリント,全米携帯電話ネットワークをCDMA2000 1Xにアップグレード
フィンランドのNokia,米MetroPCS向けにCDMA2000 1x方式携帯電話機を提供
CDMA 2000が無線インターネット市場の成長をけん引,無線ネット加入者数は2006年までに約4倍増

[発表資料へ]