米SCO Group(旧社名:Caldera International)が米国時間12月4日に,UNIXベースのシステムでLinuxアプリケーションの利用を可能にする「Open UNIX 8(UnixWare 7.1.2)」の後継版「SCO UnixWare 7.1.3」を発表した。

 SCO UnixWare 7.1.3では,Linux Kernel Personality(LKP)技術をアップデートした。ユーザーはUnixWare上でLinux Standards Baseに準拠したLinuxアプリケーションを利用できる。「Linuxよりも拡張性,安定性,信頼性に優れた環境を提供する」(SCO Group社)としている。LKPはマルチバイト・キャラクタをサポートしているため,UnixWare 7.1.3でLinuxアプリケーションを走らせる際にアジア言語を利用できる。

 SCO UnixWare 7.1.3は,OpenSSL,OpenSLP,OpenSSH,Apache Web Serverといったネットワーク・アプリケーションを備え,Javaサポート機能を強化しており,ドキュメンテーションへのオンライン・アクセスを向上する「DocView Documentation Server」機能を備える。また,「Volution Manager Client」をバンドルする。

 SCO UnixWare 7.1.3は2002年12月5日に英語版の出荷を開始する。その他の言語に対応したバージョンは2003年1月16日にリリースする予定である。

 また同社は新たなサービス「SCO Update Service」を発表した。SCO UnixWareの次期リリース版で提供する新機能への早期アクセスを,3~4カ月周期で逐次提供する。

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